前回の記事で肩甲骨の解剖について共有しました。
肩甲骨の動きは重要でありながら、なかなかイメージがしづらいため、解剖を理解した上でコンディショニングやトレーニングには工夫が必要と考えています。
本日は¨肩甲骨の機能¨について話をしていきます。
肩甲骨の進化
¨肩甲骨の機能¨を知るためには肩甲骨の進化を辿ると見えてくることがあります。
ヒトは四つ足動物から進化しましたが、その過程で肩甲骨の機能は大きく変化したとされています。
四つ足動物の肩甲骨は体幹を吊り上げ、前足からの荷重を受ける役割があったとされています。
ヒトへ進化でその役割から解放され上肢の可動性とバランスコントロールへの貢献が高くなったようです。
つまり、「支える」かた「動く」に大きくシフトしたと言えます。
上肢の可動性の土台
肩甲骨は鎖骨、上腕骨、胸郭と関節を作っています。
これらの関節が連動して動くことで上肢(手肘肩)大きな動きや手先の細かい動きが成り立っています。
肩甲骨はその土台としての役割を担っています。
今回は以下の3つの上肢の動きを例に肩甲骨の動きをイメージできるようになっていただければと思います。
●肩すくめ
●リーチ動作
●結髪-結滞動作
これらの動作の際の肩甲骨の動きについては次回詳しく触れていきます。
バランスコントロール
肩甲骨がバランスに関わっているの?と思う方も多いかもしれません。
しかし、私は肩甲骨のこの機能を重要視しています。
ヒトは二足直立となりからだの上に行くほど重い部位があります。
これを狭い面積である足裏で支えバランスをとっており非常に不安定な構造をしています。
ここでイメージしていただきたい風景は…
この棒には重心移動を補助しバランスを取りやすくする役割があります。
肩甲骨にはこの棒のようなバランスを取るための機能があると考えています。
おわりに
肩甲骨にはヒトの生活には欠かせない機能があることを理解していただけたのではないでしょうか。
しかし、上記のように進化の過程で大きく役割が変化したこともあり、まだまだ我々ヒトにはうまく使えない部位という認識も必要なのではないかと思っています。
特に日本人が肩こりに悩まされ続けている事実にも納得です…。
次回は上記した肩甲骨の動きについて解説します。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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