ピックアップ筋肉シリーズ!
このシリーズは1つの筋肉をピックアップしその特性や機能を私の視点で掘り下げてみなさんに共有します。
本日のピックアップは「大腰筋」です。
その働きは古くから様々な視点から注目を浴び、リハビリテーション、フィットネス、スポーツなど様々な分野で重要視されてきました。
私もウォーキングや姿勢改善の視点で重要視しています。
大腰筋の解剖
大腰筋は6つの腰椎から起始し股関節をまたぎ大腿骨に付着がある筋です。骨盤の内壁から起始する腸骨筋と合わせて腸腰筋とも言われます。
その重要な機能として3つを紹介したいと思います。
●もも上げ作用。
●背骨まっすぐ作用。
●脳・脊髄への刺激作用。
どれも重要ですが私は最後の脳・脊髄への刺激作用に注目しています。
もも上げ作用
股関節屈曲運動とも言い、足に体重がかかっていない状況で大腰筋が収縮し起始と付着が近づくとこの作用が働きます。
この作用はダッシュの時に不可欠になります。
陸上短距離選手においてパフォーマンスが高い選手とそうでない選手と大腰筋の太さを比較した研究があります。この研究によるとパフォーマンスが高い選手のほうがパフォーマンスが低い選手より明らかに太かったと報告されています。
背骨まっすぐ作用
大腰筋はヒトがサルに似た四つ足動物から進化した際に大きく発達した筋肉とされています。その進化の際の最大の変化は2足直立であると言えます。
足に体重がかかっている状況で大腰筋は収縮すると脊柱をまっすぐ保つ作用が働きます。
特に脊柱が後方に倒れると大腰筋が活動しバランスをコントロールしてくれています。
脳・脊髄への刺激作用
大腰筋の周囲には神経がたくさんあり、筋肉の内部を貫通するものもあります。
これらの神経は大腰筋や足の付け根部分の組織(皮膚や靭帯)の感覚を支配し受け取った情報を脳に送っています。
私が最も重要視しているのはウォーキング中の大腰筋からの情報です。
ウォーキング中にうしろの一歩(イラスト参照)が大きくでることによって大腰筋が伸ばされることになります。
この伸ばされたという情報が脳・脊髄へ伝わることで、足を交互に出すことや姿勢を真っすぐに保つ作用が無意識の内に働きます。
大腰筋のコンディショニング
以下に紹介するストレッチやトレーニングを無理のない範囲で行ってみましょう。
コンディショニング中の意識としてはみぞおちから足が生えているイメージが大切です。
そして、動きの中で大腰筋の収縮と弛緩を交互に繰り返すことでより効果的になります。
●ストレッチ①
●ストレッチ②
●もも上げエクササイズ
おわりに
大腰筋は重要でありながら、からだの深部に位置するため、その活動を感じることが難しくコンディショニングにも工夫が必要です。
今後も大腰筋には注目していき、コンディショニング方法を思考錯誤していきます。
新しい知見や発見があれば随時みなさんにも共有します。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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