私は公民館など地域の公共施設で健康講座を不定期ですが開催しています。
テーマは「ウォーキング」「認知症予防」「転倒予防」など様々ですが、講座の最後になんでも質問コーナーを設けるようにしています。
その中で来ていただいた方から受ける質問で多いもの紹介し、そのことについて深堀してみなさんに共有したいと思います。
本日は「膝に水がたまったら抜いてもらっていいの?」です。
膝の水とは?
膝に限らず関節は関節包という袋に包まれています。
その袋の中を満たしているのが滑液、すなわち水になります。
滑液の主成分はヒアルロン酸であり、ネバネバした性質を有しています。
滑液には関節軟骨に栄養を届けたり、関節を滑らかにして摩擦や圧迫ストレスを軽減する役割があります。
水がたまるってどうゆうこと?
滑液は関節包を裏打ちしている(関節側)の滑膜から産生されます。
本来、産生と吸収の均衡が保たれ「水がたまる」ことありません。
しかし、何らかの原因で滑膜が炎症を起こしてしまうと滑液の産生が過多となり「水がたまった」状態となります。
滑膜の炎症は関節リウマチ、痛風、半月板・軟骨損傷などの疾患によって生じます。
また、膝の捻じれ・ズレなどの軽微なストレスが繰り返し続くことによっても滑膜の炎症は生じるものと考えられます。
水がたまったら抜いていいの?
この質問が一番多いのですが、
「水がたまり」3日経過しても痛みや動かしにくさが著明な場合のみ医師の判断の下抜いてもらって良いでしょう。
よく「水を抜いてもらうと、余計にたまりやすくなる」と言われますが、滑液を抜くからではなく滑膜の炎症が続いているからたまるのです。
炎症は約3日ピークが続きますので、慌てずに以下の対応し経過をみましょう。
●患部を安静に保つ。
市販のサポーターも可。
●膝を伸ばしきったり、深く曲げる動作は避
ける。
●痛みがない範囲で軽く動かしても良い。
おわりに
「水がたまる」という現象も上記した病態(何が痛いのか・何が起こっているのか)を知れば適切に対処できるのではないでしょうか。
また、¨水たまらないように¨日々のコンディショニングが重要です。
このことは本ブログでは何度もお伝えしていますので過去の記事をご参照ください。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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